2021年05月01日

池口寺文書

山裾に建立されている池口寺
薬師堂




 大桑村の中心地から西の木曽川右岸を眺めると、わずかな台地にすこしばかりの人家と

寺らしき建物が建っているのが判ります。

この寺が臨済宗妙心寺派池口寺(ちこうじ)です。薬師堂は県宝に指定されています。

中には薬師紗三尊が祀られ、鰐口には徳治3年(1308)の銘があります。

薬師三尊
鰐口




この寺の住職は西沢正樹(セイジュ)師。

昨年より、古文書自習室のメンバーに加わり、一年間一緒に学習を進めてきました。

この寺にはまだ解読されていない古文書がたくさんあり、今年よりこの寺に伝わる古文書の

解読をすすめることになりました。

文書1
文書2
文書3

(1) 「差上申一札之亊」

この寺の住職に就くにあたり、檀家から寺の召使まで

すべての切死丹宗門御制禁の御触れが出て以来

すべての者の宗旨を調べたが、怪しい者は一人も

いなかったのは間違えありませんと記した奉行宛の書状



(2) 「宗門寺請状之亊」

 当村の今朝治郎が貴村の弥平治方へ養子に入るに

ついて宗門替えになるのでよろしくと
 
池口寺から福島村の興禅寺宛の書状


(3) 「證状之亊」

檀家の一人が奉行所へも通達しり離旦状・檀家を離れ神道に移ったのでよろしくと池口寺から

神主・神田左京殿宛の書状

学習会の様子1
学習会2







1人ではわからなくても皆で学習を進めると少しあやふやのところはあっても何とか解読が進みます。

今回は「切支丹」が「切丹」と書かれていたり、切理支丹などと書かれていた文書が

あることも話題になりました。

次回、5月12日第2水曜日には、池口寺には他にどんな文書あるのか全員で見て解読をする文書を

選び出すことになっています。


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Posted by となりやのじゅん at 11:44│Comments(0)古文書自習室

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